活動報告(街づくり紀行)

雲南市木次駅前地区活性化構想(案)について(雲南市中心市街地活性化協議会 木次駅前地区活性化構想検討会<提案>)(019)

令和2年3月30日

令和1(2019)年10月~令和2年3月まで、雲南市中心市街地活性化協議会の木次駅前地区活性化構想検討会にアドバイザーとして参加し、構想素案として、整備イメージスタディを提案をしました。経済環境も厳しい状況でありますが、今後の進展に期待しています。

1.木次駅前地区の活性化課題図

2.地区の現況と課題の位置関係

 

3.木次駅前地区の活性化の方向

4.駅前地区活性化構想の全体イメージ

5.今後取り組むべき活性化事業(木次駅前地区におけるプロジェクトリスト)

 

6.駅前地区活性化構想の全体イメージ(イメージスタディ提案)

 

   木次駅前広場等整備(イメージスタディ提案)

 

 

市道法面の維持・景観向上のための緑化工事(イワヒメイワダレソウ植付けの試み)(018)

令和1年8月30日

自宅前の市道が狭く、車のすれ違いも困難なため、道路拡幅用地を市に寄付することで、土地の測量・分筆・登記、道路拡幅工事を市が行う市道整備事業の要望をしてきました。ようやく対象工事となり、平成30年12月に拡幅工事が完了しました。

この事業は市の単独事業で、道路と寄付用地との高低差がある場合は、原則として擁壁ではなく、土の法面で整備することになっています。法面の面積は、約70㎡(道路寄付;面積123㎡、延長70m)ありますが、どうしても法面の崩れがあったり、年数回の草刈などの維持管理については、道路に接する農地所有者がせざるを得ません。

何とか維持管理が容易で、景観上も良くすることができないかと検討した結果、筑後市のクリーク(水路法面)に住民の協力で植えられた「ヒメイワダレソウ」のことを知りました。そこで、実際にやってみようと、市に「道路工事承認申請」をして、自前で緑化工事をしてみました。

ヒメイワダレソウの成長は、思った以上に早く、小さな白い花がたくさん咲きました。

なお、ヒメイワダレソウの植付けは、苗(法面で3か所/㎡)、植生シート、ガーデンエッジを設置して、バーク堆肥を合わせて材料費は、約1,500円/㎡ (施工費は除く)でした。

 

津山市城下地区まちづくり実行計画(案)作成について(津山市中心市街地活性化協議会 城下地区まちづくり実行計画検討チーム<提案>)(017)

平成31年3月30日

平成29年(2017)10月から、平成31年(2019)年3月まで、津山市の中心市街地活性化計画の重点地区である城下地区のまちづくり構想に関わるアドバイザーをしました。

津山市では、第1期の中心市街地活性化計画に基づき、新津山国際ホテルが整備され、その後の街づくりの方向性を検討する中間報告(参考;下記の方針図※1)が平成29年3月に中心市街地活性化協議会へ提出されました。これを引き継ぎ具体化するため、国際ホテルの跡地計画を中心として、城下地区のまちづくりの方向に関わる助言・提案を行いました。<提案の概要参照>

 

<提案の概要について>

(1) 基本方針

 ・ 城下地区の中でも、具体的な動きがみられる津山城の山下のエリア(以下、重点エリアという)を中  心に実行計画を策定する。

 ・ 「津山最大の観光資源である津山城跡石垣をアピールすること」及び「観光客の城下地区での滞留  を増長し、賑わい創出を実現すること」の観点から、実行計画のシナリオを組み立てる。

 ・ 重点エリア全体としては、中間報告にある課題「歴史・文化・観光・交流機能の強化」を最重点化  し、併せて7つのまちづくり提案を組込むものとする。

 ・ 新国際ホテル⇔会議所跡地⇔国際ホテル跡地⇔森本邸・ふしぎ館敷地⇔観光センターを連続した空  間としてとらえ、津山城石垣の資源価値を最大化する観光動線を設定し、回遊性確保と適切な集客  拠点形成を通じた魅力創造をテーマに、集客力と滞留性のある一帯のエリアマネジメントを方向付  ける。

(2) 実行計画の組み立て

 ・ 街区単位で、「まちづくり提案の方向」を反映したプロジェクトとして構想し、その構想について  は、中心市街地活性化につなげる効果を引き出すことを方針に、それに必要となる実現可能な事業  として組み立てる。

 ・ 事業は、民間主体で事業化が想定できるものを軸に実施主体を想定し、事業スキームを提案する。

(3) 実行計画の賑わい創出のシナリオ

 ・ 先行して整備される新国際ホテル建設を新たな観光交流の集客核とし、引き続き、津山城(鶴山公  園)入り口にホテル跡地等を活用した歴史・観光拠点を再整備し、核と核を繋ぐ回遊動線整備を図  りながら、回遊のポイントに市民・文化の交流拠点を適正に配置していくことで、城下地区の重点  エリアにおける賑わい創出を促進する。

 

 

城下地区の重点エリア(A~D街区)整備ゾーニング(案)

 

街区Aから街区Dの整備イメージを検討し、各々の事業プロジェクトについて、事業主体と事業スキームを提案し、民間主導の事業推進組織の必要性と可能性について助言を行いました。(詳細は、「津山市城下地区まちづくり実行計画(素案) 平成31年3月」)

 

防府市中心市街地活性化協議会ビジョン検討会・意見交換会における発言内容及び提案(都市デザイン会議(JUDI北前船プロジェクト)(016)

平成29年5月15日

 防府市は、平成28年度に中心市街地活性化協議会が設置され、基本計画を作成中です。中活協・NPO・防府市が主催されたビジョン検討会に都市デザイン会議理事及び中国支部メンバーが参加して、現地視察、意見交換を行いました。下記は、報告しました私の視察の感想(A4-1枚)と意見です。

  • 防府天満宮の門前町の再生①と共に、萩街道・三田尻港・周防国分寺・毛利邸等の歴史的遺産の活用②が防府市の街づくりの上で、重要であると考えます。
  • ①は、市民参加のもとで公共側が、どこまで門前の道路の再整備を進めるか。商工関係者、住民の利害調整がポイントで関係者の理解と協力が必要です。
  • ②は、まずは情報発信、提供のための再調査とPR作戦であると思います。

江津市中心市街地商業活性化診断サポート事業への参加(江津市プロジェクト型実施報告)について(015)

平成29年3月15日

 平成28年度下期(12月~3月)において、「江津駅前ビル及び駐車場活用事業」に関わる検討に参加しました。江津駅前には、中心市街地活性化計画に基づき、市民交流(センターパレットごうつ)の整備等が進められています。駅広場東側の民間ビルと共同駐車場の整備について、プロジェクト型で構想を提案をするものですが、駅前地区は、民間開発と駅広場、道路、駅舎等公益施設、駐車場整備などが一体的に整備していくことが極めて重要として、整備構想のイメージ提案を行いました。

○現況 (駅前ビル街区;H28.11.14撮影)

○現況 (駅前地区、駅広場街区;H29.3.13撮影)

○整備イメージ提案(H29.3)

 

小規模住宅(単身者向け)プロジェクトについて(014)

平成29年2月10日

 延床面積13坪程の小規模住宅(単身向け)について提案する機会がありました。高齢化、ライフスタイルの多様化の中で、小規模住宅のあり方は、整備コスト低減・環境重視の点からも今後の課題だと思います。

 

 

私設橋(水路上の床板橋)の設計及び大型景石による土留め擁壁工事について(013)

 平成28年10月1日

 宅地への進入のため、水路に架けるのコンクリート製の床板橋を設計し、市の「普通河川道路等承認・許可申請書」を提出し、施工をしました。

 土留め擁壁は、既成型コンクリート擁壁や現場打ちコンクリート擁壁が一般的でありますが、大きな石を置く方法を取りました。最近は、庭の管理ができないとか、駐車スペースを設けるなどで、庭を撤去する方が多く、出雲地方では大型の景石(庭石)が不要となり、その利用が課題となっています。

 施工費(据え付け費のみ)が安価で、工期が短縮でき、土留めの設置延長が短いことから、採用を決めました。

 


中心市街地の活性化(米子市紺屋町商店街開発)に関わる勉強会について(012)

 平成27年12月19日

 地方都市における中心市街地の活性化は、共通の大きな課題です。かつての商業地(アーケード街)の多くは、空き店舗や空地を抱え、ご承知のとおり、四苦八苦しているところが多い状況です。人口減少社会を迎え、都市のスポンジ的縮小(空洞化)は、全国至る所で見受けられます。

 商都米子と言われる米子市は、国から本年度に「中心市街地活性化計画」の2次計画の承認を受け、商工会議所、米子市中心市街地活性化協議会を中心に活発に活動されています。特に高島屋を中心とする角盤町、四日市エリアの賑わい創出への新しい取り組みが、今後注目されます。 

 今年4月から中心市街地活性化アドバイザー(中小企業整備基盤機構)をしている関係から、紺屋町(本町通り)の防災・環境整備(道路問題)・未利用地の活用について、お話をさせていただく機会がありました。

 ○紺屋町の現状

旧加茂川沿い(本町通り裏)の店舗、レストラン                        若い商店主は、様々な工夫で街の活性化を発信

 課題は、都市基盤整備に関わる行政と住民・商工事業者のウインウインの関係構築です。これからが注目です。

 


 

自邸2階のリフォーム(内装改修)について(011)

 平成27年11月19日

 30年前に増築した自邸2階のリフォーム(内装改修)を設計し、リビング兼書斎の工事が完了しました。

当時、ローコストに仕上げた作業場?が、やっと温かみのある空間になりました。

    <改修前>     ⇒     <改修後>

  改修前 改修後
アピトンフローリング アピトンの上に杉無垢フローリング㋐15mm張り(自然塗装品)
聚楽下地塗り現わし 下着処理の上、珪藻土塗り
ラワンベニア㋐5.5mmの上、杉羽目板張り㋐9mm(上小節、1820×90無塗装品)
一部、化粧不燃ボー(キッチンバ゚ネル3*8)
天井 プラスターボード張り 下地調整のうえ、化粧吸音ボード張り㋐9mm(大建クリアトーン)

 既存木製机の上に杉集成材㋐30mm設置、書棚;杉集成材㋐18mm、

 流し・吊戸棚;L100取替  サッシ;木製窓の内側にインプラス取付による二重サッシ化

 メイン照明器具;LED照明取替  エアコン;取替


農地改良(田畑転換等)の届出について(010)

平成27年10月15日

 出雲市では、平成22年4月から農地改良の指導要綱に基づき、農地所有者及び農地の権利者が農業利用の改善を目的として、田や畑の盛土、切土等による形状を変更する場合には、届出が必要となっています。耕作をやめるなど、農地管理が難しくなる中で、開発行為等にあたらない小規模な農地の埋め立て工事は、従来規制がなく、残土を利用して埋め立てるなどの行為が多くなりつつありました。で適切な農地利用を阻害したり、草の管理などで、近隣からの苦情がでることもあり、農業委員会がより適切に誘導していくためのものです。

 私も自己所有の農地の内、不整形で高低差があり、山からの出水により農業用機械が使えないため、減反をして何年も耕作をしていない水田がありました。草刈管理すら大変でありましたので、造成をして畑地として管理がしやすくすることにしました。届出には、造成計画図、断面図、水の処理、土の搬入経路などの技術資料資料が求められます。申請から受理通知、工事の施工、完了届の提出等の手続きの流れになります。

 今後、農地利用の政策が変化していく中で、小規模農家は存続が難しくなりますが、農地の適切な利用・管理のためのこうした取り組みは、必要なものとなっています。

 


御手洗(広島県呉市豊町)重要伝統物群保存地区の視察及び意見交換会(009)

平成27年10月10日

 都市咸鏡デザイン会議(JUDI)中国ブロックの例会が御手洗(みたらい)でありました。地元の方の案内後、まちづくり関係者との意見交換会をしました。 

         常盤どおりの街並み 

 御手洗は、北前船の「風待ち・汐待港」、産物の集散地として栄え、幕末は大政奉還につながった「薩長安」の三藩同盟の地です。明治以降は港の衰退と共に、江戸時代の町並みを残しながら永い眠りについて街でした。しかし、平成6年に伝統的建造物群保存地区指定を機に、史跡と町並みを徐々に保全しながら街づくりを進めています。 

 課題として感じたのは、まちづくりには様々なひとが、様々な意見をもって行動しています。住民と商業者、自治会と開発者、また豊島観光協会、重伝建を考える会、NPO法人とびしま観光協会などの関係組織が、情報を共有し、理解協力していくことの大切さです。これがなかかなできないのが現状でしょうが、今後に期待したいと思います。 

 「御手洗町並み保存20年の歩み」からの抜粋

 御手洗(大崎下島)は、橋が開通し、陸続きになっています。

街並みマップの写し


島根大学、米子高専による鷺浦地区歴史的都市景観の視察及び意見交換(008)

平成27年5月21日

 

 島根大学の安高尚毅先生(総合理工学研究科 建築生産設計工学領域(芸術工学)、米子工業高等専門学校建築学科の熊谷昌彦特任教授(建築計画)、同 細田智久准教授、同 金澤雄記助教及び学生たちと鷺浦の街を歩きました。専門家の目、若い人たちの目線で地区の良さや課題点を確認しました。

 集落の現状から、地域活性化のために地元は何を求め、どう行動しようとしているのか?。高専・大学など街づくり関係者に何が支援できるのか? 地域の財産をどう守り、どう活用していくのか?。歴史的地区としての指定をどのように考えていくのか?視察後は、感想を含めて意見交換をしました。

 

 

 島根大学の高安尚毅先生(総合理工学研究科 建築生産設計工学領域(芸術工学)、米子工業高等専門学校建築学科の熊谷昌彦特任教授(建築計画)、同 細田智久准教授、同 金澤雄記助教及び学生たちと鷺浦の街を歩きました。専門家の目、若い人たちの目線で地区の良さや課題点を確認しました。

 集落の現状から、地域活性化のために地元は何を求め、どう行動しようとしているのか?。高専・大学など街づくり関係者に何が支援できるのか? 地域の財産をどう守り、どう活用していくのか?。歴史的地区としての指定をどのように考えていくのか?視察後は、感想を含めて意見交換をしました。


出雲鷺浦の街並み視察と意見交換会から(007)

 平成27年4月16日

 出雲市大社町にある鵜鷺(うさぎ)地区は、ちょうど出雲大社の真北あたる位置にあり、島根半島(北山)を超えて日本海に面するところにある集落です。この地区にある鷺浦(さぎうら)港は、天然の良港で、かつては北前船の寄港地であり、汐待港として栄えたところです。その名残は、民家の玄関に輪島屋、塩飽屋などの北前船寄港地関連の地名がつけられた屋号の表札があることからもわかります。特に注目されるのは、鷺浦地区には赤瓦の景観が保たれた優れた街並みが残っており、都市建築史的にも高く評価されるべきものと考えます。

 現在は、75戸の民家があり、60戸の空き家があると聞きました。退職後Uターンされて、10年ほど前に「鵜鷺げんきな会」を立ち上げられた藤井会長と事務局長の阿部さんとお会いする機会がありました。都市環境デザイン会議(JUDI)中国ブロックのメンバーが、北前船の寄港地のある地域を視察し、地元の方と意見交換をする企画の中で実現したもので、私も参加させていただきました。

 何よりも印象に残ったのは、お二人の何とかこの地域を活性化したいという思いとそれを客観的な目で見る集落経営の視点でありました。住民所得の増進を具体的にしていくための地域活性化戦略(観光を含む産業起こし)の取り組みには、試行錯誤の上とはいえ、多くの示唆がありました。

 意見交換会のメモは、下記のとおりです。

 鷺浦港と港湾

 鷺浦地区の景観

  赤瓦の街並み     (H27.4.4撮影)

<意見交換会メモ>

○地域のリーダーの存在と地域の意欲的な取り組み

・ホームページを通して地域の情報を発信 (海外や大都市からの評価)
・持ち主と交渉し空き借用や譲渡による宿泊施設やカフェとして提供する事業を実施
・個人負担の軽減を地域全体でカバーし、全戸が集落排水事業を整備済み
・藻塩づくりや観光ツアーの企画を実施
・地元の食材を生かした料理等のソフトやサービスの研究開発   など

○地域財産の見直しと活用

・民家に若い人の定住(I・Jターンで人口減に歯止めがかかって、昨年は初めて増加した)
・赤瓦の街並み景観(赤瓦率が極めて高く、比較的よく保全改修されている)と共に港を含む優れた自然景観(コンパクトで高低差があり変化のある景観)がある。
・繁栄の歴史が、露地や集落の構造や建物、その細部(鏝絵・石刻など)にも見ることができる。
・北前船のみでなく、銅採掘、漁業、製塩など多彩な歴史がある。 など

○今後の取組みについて(JUDIメンバーからの意見)

・過去の調査や資料の整理と公開
・町並み現況調査(歴史的都市景観)・「地区カルテ」の作成、地域財産の具体的活用の検討(特に、これからは若い人の視点での調査、提言が必要であり、大学との連携が大切(女子学生による調査や提言も重要)。

 当日、JUDIのメンバーは「輪島屋」で宿泊し、地元の料理をいただきました。懇親会は盛り上がり、大学連携については、JUDIメンバーが協力することを約束しました。

 

来待灯籠(織部灯籠)の設置について(006)

 平成27年4月8日

 来待石(きまちいし)は、出雲地方の民家、神社仏閣や庭園の素材といして使われてきた石材です。

 それがピンチになっているといニュースが平成27年3月29日の山陰中央新報で報じられました。内容を抜粋すると以下の通りです。

 「国の伝統的工芸品に指定されている出雲石灯籠をはじめ、島根県松江市特産の来待石を使った工芸品が瀬戸際に立たされている。需要が減り、素材の石を切り出す「石切り職人」の後継者がいないためだ。現在、職人は松江市玉湯町林の勝部美喜男さん(67)ただ1人。来待石灯ろう協同組合(松江市宍道町東来待)は「早急に対応しないと産業自体がなくなってしまう」と危機感を募らせている。」

 出雲では、民家の屋根瓦を抑える棟石や庭園や神社仏閣の灯籠、石段、石垣などいたるところで利用されてきた馴染みの石材です。砂岩系の柔らかい石で、加工がしやすく、また苔が付きやすく、味わいの出る石ですが、安価な輸入ものの花崗岩などにとって替わられ、現在では行灯などの工芸品を中心とする需要に限られつつあります。最近の住宅では、和室も少なく、ましてや外構における作庭も少ないなど、需要が少なくなったことが使われなくなった原因のようです。

 このニュースがあってからではないですが、以前から自邸の小さな庭に来待石の灯籠を置きたいと思っていました。一般的には笠の大きい「雪見灯籠」や背の高い「春日灯籠」などもありますが、小ぶりな露地庭などに置く「織部灯篭」を設置してみました。 

  織部灯籠と桃の木 (四月) 制作;土江石材店(宍道町来待)



 来待石は、出雲地方では、日常生活からお墓まで、生活のあらゆる場所で使われてきた経緯があります。その例が、掘り炬燵や杵です。農家の思い出として庭の一隅に置いてみました。

 

 

松江市白潟本町の街づくり視察と講演会(005)

 平成27年1月18日 (松江市 ステックビルにて)

 白潟本町のまちづくりについての視察と高知工科大学教授の大谷英人氏を招いて講演会が松江市のステックビルで開催されました。

 都市計画道路「末次本町雑賀本町線」が昭和33年に幅員11m(両側歩道各々2m)で計画決定されていますが、その後の周辺地域における都市整備の進捗や大橋川の拡幅改修事業に伴って、見直しをせまられています。「白潟本町まちづくり協議会」が設置され、今後のまちづくりをどのように進めるのか、地域の皆さんとの話し合いが始まろうとしています。

 都市環境デザイン会議中国ブロックの会員も参加して意見交換をしました。

 当時の商店街としては、1階部の民地部分をセットバックして公的空間(歩道)を確保するなど斬新な取り組みがなされた商店街であったが、現在は、様々な意見が錯綜している。

 白潟本町街づくり協議会が立ち上げられ、かつての松江の中心市街地であった白潟本町がどう再生されるのか、注目されている。国土交通省が考えている大橋川の改修計画「水辺を活かしたまちづくり)」とどう連動させるかである。

 当時の商店街としては、1階部の民地部分をセットバックして公的空間(歩道)を確保するなど斬新な取り組みがなされた商店街であったが、現在は、様々な意見が錯綜している。

 修理が急がれるアーケードと店舗          旧山陰合同銀行本店(活用は?)

 

 

 地域の財産、歴史的建物や商家・民家を保全しながら、新しい情報発信のできる街になることが期待されています。大谷先生からの提案「レトロフューチャー」の考え方と「実際にできるところから取り組むことの大切さ」を確認できた講演会となりました。

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塩冶地区ユニバーサルデザイン・バリアフリー状況調査(活動報告)001

2014年10月30日

活動報告写真

(調査目的・調査方法に関するワークショップの様子 2014.7.10 塩冶コミュニティセンター)

 塩冶地区社会福祉協議会では、平成26年度の活動として、ユニバーサルデザインについての勉強会をされ、まずは、地区のバリアフリーの状況調査を行うこととされました。そのお手伝いをしています。

 初年度は、地区内にある主要施設について、状況調査をすることとし、現在活動中です。


都市環境デザイン会議(JUDI)中国ブロックの活動 002

 2014年11月1日

  最近の活動の概要(ポートフォリオ・・・下記のリンクへ)) 002-1

 

都市環境デザイン会議中国ブロック(2000~2012・・・下記のリンクへ) 002-2

 

家具(コレクションボード)の設計 003 

 2014年11月19日

 以前から考えていました杉材を使った飾り棚を設計して、制作してもらいました。

 一般的には家具の材料は、固い木(広葉樹;ナラ、チーク等)や化粧合板を使うのがあたり前で、柔らかい杉は、傷がつきやすく、細い材料は折れやすいなどの理由から使われません。杉材は、わずかに格子戸や框戸などの木製建具工事で使われる程度です。

 そこで、今回設計した家具(飾り棚)は、下図のように天板と地板は、杉の集成材を使用していますが、建具の組み合わせに近い設計にしており、実際に建具職人さんに造ってもらっています。

 強度との兼ね合いで、部材の寸法が気になっていましたが、まあまあの感じに仕上がりました。

 ガラスは、反射のないミュージアムガラスにしたかったのですが、極めて高価なため、高透過ガラス(強化ガラス)を使用しました。塗装は、艶なしのウレタン塗装に変更しています。

 私は、国産の杉材を家具としてもっと使うことはできると思っていますし、実際に建具職人さんの仕事、活躍の場ももっと増えると思うのです。一緒に考えてみませんか。関心のある方は、ご連絡をください。

 下図;完成したコレクションボード及び設計図

 設計図

収納後

木製建具(玄関用引違戸)の改良について 004

 2014年12月8日

 歴史的街並み保全関係では、外部の木製建具が大切な景観デザイン要素となります。この事例は、街並み保全とは直接の関係はありませんが、木製建具の利用促進の参考になればと思います。

 玄関用の木製引違戸は、温もりを感じさせてくれていいと思いますが、どうしても気密性や防犯上の課題があるため、金属製建具に取り換えられて、少なくなってきています。

 しかし、最近は、塗装技術の進歩や安価で性能の良い建具建具金物が開発されていますので、木製建具の外部使用について、もう少し工夫してみる必要があると思っています。

 この事例は、引違いの木製玄関戸ですが、下記のような改良をしてみました。

 既存の木製引違戸(框・ガラス戸)は、内側に差込み錠(真鍮製)があるだけでしたが、管理上や防犯上から、外鍵方式の鍵「万能引違戸錠(美和ロック製PSシリンダー錠)」に取り換え、また、閉めた時の勢いによる跳ね返りで、多少の隙間が生じることがあるため、合せて「引戸用クローザー」を取り付けました。

 なお、参考までに引戸用PSシリンダー錠(ピッキング等への防犯対策性能も高くなっています。)と引戸用クローザーは、各々9,000円程度です。取付費は、前者が5千円程度ですが、後者は、個人でも施工できると思います。